【Aroma Library】タイム精油のおすすめの使い方・効果・効能

JODAN.(ジョダン)のinstagramでもご紹介している精油の種類についてのアロマメモと心理作用を、ブログでもう少し詳しく発信するコーナー第19弾。
植物たちの声に耳を傾ければ、わたしたち人間もその力の素晴らしい効果を十二分に受け取れるようになるはずです。
草、木、花、種…は私たち人間よりもずっとずっと偉大で強い存在。
だから、不安なとき、弱っているとき、疲れているとき、自分らしくいられないときに、助けとなってくれる。
そんな植物たちにもっと親しみを感じて頂けたら嬉しく思います。
第19回目は、タイム精油についてご紹介いたします。
精油について知って使うのと知らずに使うのとではアロマの効果も違ってくると言われていますので、一歩踏み込んで精油のことを知るきっかけとなれば幸いです。
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イラスト/服部あさ美
【Aroma Library】タイム精油のおすすめの使い方・効果・効能
タイム精油の基本情報
精油名:Thyme タイム
学名:Thymus vulgaris
科名:シソ科
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
産地:フランス、スペイン、アルジェリア
ノート:トップ〜ミドルノート
タイム精油は、様々なケモタイプ種ができる精油のひとつで、
同じ学名の植物から抽出した精油でも、生育地の気温や日照時間、降水量、標高や土壌の質が異なると、精油の成分が大きく異なり、
作用も香りも異なるので、どのケモタイプなのか確認して使用しましょう。
タイム精油のケモタイプ種のうち、「タイム・リナロール」、「タイム・チモール」、「タイム・ゲラニオール」がポピュラーで、中でも「タイム・リナロール」が一番皮膚刺激も少なくマイルドで使いやすいです。
タイムのストーリー
古くから様々な用途に使われ、最も歴史のある薬草のひとつです。
古代エジプトではミイラを作るために使われ、古代ギリシアでは神殿で焚く薫香や入浴時に使われ、古代ローマではお酒やチーズの香り付けに使われたとされています。
ペストが流行した時代には、空気の浄化や感染防止に利用されたり、肉や魚の保存にも活用されていました。
また、タイムの香りが思考を明瞭にすることから、悪夢に効くとされ、悪夢をみないように枕の下にタイムの枝を入れて寝ていたようです。
独特の香りが大切にされ、「燻す」という意味のギリシア語「thymon」から命名されたと言われていますが、
「勇気」という意味のギリシア語「thumon」とも結びつき、勇気と敬意の象徴として騎士に贈られたり、
「タッジーマッジー」と呼ばれる病気よけの花束にして持ち歩いたりもされていました。
タイムの植物の特徴
タイムは耐寒性の常緑の多年性の低木で、樹高は30メートルほどに成長し、
白や紫の小さな花を咲かせます。
和名は「タチジャコウソウ」。
葉は強い香りを持ち、現代でも肉料理や魚料理に使われています。
薬能形態論などに基づいたタイム精油の特徴
【葉系】
16世紀、スイス人医師パラケルススが、「植物の形態が人間の器官や体の部位と似ていたり、特定の生物の特徴を思わせたりするものはその効用を反映していて、それは神が人間に植物の効能を知らせるためのヒントを託している」と唱えました。
植物と人間はまったく違う生き物のようですが、実は似ている部分がたくさんあります。
タイム精油は葉の部分から抽出されますが、
葉は人間で例えると呼吸器と循環器にあたるので、心(肺)を開いて、発芽した芽をどんどん大きくしていく動きのエネルギーを持っているとされています。
タイム精油の心への作用・効果・効能
タイムのキーワードは、「勇気」「精力」「意欲」。
薬草らしいグリーン調の薬っぽい香りは、
精神を躍動させ、胸部を開いて心を強くしてくれます。
不安や恐れや悲観な状態から、自信や士気を取り戻したいときに助けになります。
どの種類のタイムも疲弊した心身にとても効果的ですが、
キャリアオイルに混ぜてマッサージに使用したり、入浴時に使用するときは、刺激の少ない「タイム・リナロール」種がおすすめ。
一方「タイム・チモール」種はメディカルな印象が強い香りですっきりとした清涼感があり空気の浄化に適しているので、ディフューザーやアロマストーンで芳香浴を楽しみながら、気分をリフレッシュするのがおすすめです。
タイム精油のからだへの作用・効果・効能
タイムは、免疫系の器官である胸腺(Thymus gland)の名前の由来となる植物で、
免疫を強化してくれ、疲れたからだにとても効果的です。
心身ともに疲労してしまっている時は、免疫が低下して風邪や感染症にかかりやすくなるので、
予防するためには、ディフューザーで芳香浴したりするほか、
はちみつや無水エタノールにタイム精油を混ぜて、入浴剤として使用したり、
ホホバオイルなどのキャリアオイルに混ぜて、首の後ろや胸、仙骨、みぞおち、足の裏などに擦り込んでおくのが有効でおすすめです(ラベンサラを一緒にブレンドすると相乗効果も高まります)。
風邪のひき始めや喉の痛み、咳には、マグカップや洗面器にお湯を張り、そこへタイム精油を数滴垂らして、蒸気を吸入すると症状が緩和されます。
また、殺菌消毒作用も高いので、スキンケアにも適しています。
タイム精油とブレンド相性の良い精油
花系、柑橘系、薬草系、樹木系の香りと好相性です。
免疫強化や殺菌作用を期待するブレンドにぜひ。
タイム精油の色とチャクラとの関係
タイム精油は、主に、額の中央にある第6チャクラの深い青色(インディゴブルー)と共鳴しているとされています。
インディゴブルーは、深海や闇を象徴する色で、深い洞察力や物事の見えない部分の本質を見る色で、
第6チャクラは、サンスクリット語でアージュニヤーやアジュナといい、「知覚する」という意味を持っています。
額の中央には第3の目があると言われますが、思考を超えて真実・物事の本質を理解し、
自分の身に起きた出来事は、良い・悪い関係なくすべて自分自身が生み出した現象であると気づかせてくれ、意識を変えたり行動を改めようと見つめ直すきっかけをくれる精油のひとつです。
タイム精油にまつわる注意事項
ケモタイプの種類によって(→タイムCTチモール・タイムCTパラシメン)は、皮膚刺激があるものもあるので、低濃度で使用した方がよいでしょう。
おわりに
古い歴史のある薬草のタイム精油。抗菌作用や免疫強化に頼りになります。ケモタイプの種類によって成分が異なるので、確認して使用しましょう。
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