精油の種類

【Aroma Library】サイプレス精油のおすすめの使い方・効果・効能

JODAN.(ジョダン)instagramでもご紹介している精油の種類についてのアロマメモと心理作用を、ブログでもう少し詳しく発信するコーナー第8弾。

植物たちの声に耳を傾ければ、わたしたち人間もその力の素晴らしい効果を十二分に受け取れるようになるはずです。

草、木、花、種…は私たち人間よりもずっとずっと偉大で強い存在。

だから、不安なとき、弱っているとき、疲れているとき、自分らしくいられないときに、助けとなってくれる。

そんな植物たちにもっと親しみを感じて頂けたら嬉しく思います。

第8回目は、サイプレス精油についてご紹介いたします。

精油について知って使うのと知らずに使うのとではアロマの効果も違ってくると言われていますので、一歩踏み込んで精油のことを知るきっかけとなれば幸いです。

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イラスト/服部あさ美

【Aroma Library】サイプレス精油のおすすめの使い方・効果・効能

サイプレス精油の基本情報

精油名:Cypress サイプレス
学名:Cupressus sempervirens
科名:ヒノキ科
抽出部位:葉、枝、果実
抽出方法:水蒸気蒸留法
産地:フランス、スペイン
ノート:ミドルノート

サイプレスのストーリー

イスラム教やキリスト教では弔いや墓地の意味があるサイプレス。

古代エジプトでは王・ファラオの棺に使用されたり、現代でも墓地によく植えられており、冥界のイメージと強く結び付けられてきました。

古代ローマやバビロニアなどでも、昔から邪気や悪霊を払って場を浄化すると信じられ、祈祷のための薫香として使われたり、

樹が高くそびえ立つ姿が、燃える火のように見えることから、拝火教(ゾロアスター教)では、聖なる木として崇めたとされています。

学術名のsempervirensは、「永遠」「常緑」を意味し、樹齢1000年以上もの木があることから付けられたと言われています。

サイプレスの植物の特徴

植物名は、イタリア糸杉(イトスギ)といい、縦に細長く伸び、高さ35メートルほどにまでなる高木。

常緑の針葉樹で、小さな花を咲かせ、球形の実がなります。

サイプレス精油のほとんどが、新鮮な深い緑色をした葉と小枝の部分に含まれています。

イタリアンサイプレスは、原産地の南欧エリアから北アフリカや北アメリカに渡り、その後、フランスやスペイン、モロッコで栽培が広がりました。

薬能形態論などに基づいたサイプレス精油の特徴

【葉・枝系】

16世紀、スイス人医師パラケルススが、「植物の形態が人間の器官や体の部位と似ていたり、特定の生物の特徴を思わせたりするものはその効用を反映していて、それは神が人間に植物の効能を知らせるためのヒントを託している」と唱えました。

植物と人間はまったく違う生き物のようですが、実は似ている部分がたくさんあります。

サイプレス精油は、葉と枝の部分から抽出されます。
(※実からも抽出されることがあります)

葉は、人間で例えると呼吸器と循環器にあたるので、心(肺)を開いて、発芽した芽をどんどん大きくしていく動きのエネルギーを持っているとされています。

また、枝は、根から吸い上げた水分を葉まで循環させる働きと同じように、わたしたち人間の体内の水分の循環も促します。

サイプレス精油の心への作用・効果・効能

サイプレス精油は、神聖な森のようなイメージの、ひんやりとした深みのある森林を感じる香りです。

考えがぶれているときや心が疲れているとき、静かに休みたいときに、静寂でゆったりとした休息をもたらし、

樹齢1000年ほどまで生きる樹木のように、凛とした存在でいられるよう助けになってくれます。

集中力が途切れがちなときや意識が散漫になってしまっているときにも有効です。

また、怒りなどの感情を抑えすぎて、喉が締め付けられているような苦しさを感じるときにもおすすめです。

マイナスな感情を和らげて喉を解放するのに助けになります。

サイプレス精油のからだへの作用・効果・効能

サイプレス精油は、循環を促進するので、脚が重く疲れてむくんでしまっているときにホホバオイルなどのキャリアオイルに混ぜて脚をマッサージしたり、

バスソルトやバスオイルとして入浴時に使用すると、脚がすっきりと軽くなります。

また、サイプレス精油は収れん作用のある代表的な精油のひとつで、皮膚を刺激しないので使いやすく、肌のたるみなどにも有用ですし、

抗炎症作用もあるので化粧水としておすすめです。

強いエストロゲン様作用により、月経不順や更年期障害にはとても効果があります。腹部に塗布してマッサージしてみましょう。

静脈瘤や静脈強化にも効果があります。

そのほかには、咳や喘息、気管支炎、喉に不快感があるときなど、呼吸器障害には、キャリアオイルに混ぜて胸部に擦り込んだり、

洗面器やマグカップにサイプレス精油を垂らして蒸気を吸入すると症状が和らぎます。

喘息持ちの方は、寝室にお湯を入れたお皿を置いて、ここにサイプレス精油を数的垂らし部屋に拡散させてみてください。夜間に発作がおこりがちなお子様にとって価値があります。

それから、デオドラント効果もあるので、汗や足の嫌な匂いが気になるときにはスプレーにしてケアすると匂いを取り除いてくれます。

サイプレス精油とブレンド相性の良い精油

サイプレス精油は、特にシトラス系とフローラル系の精油とよく合いますが、ハーバル系、ウッディ系、レジン系、スパイス系の精油とも調和します。

グレープフルーツ、レモン、フランキンセンス、サンダルウッド、ラベンダー、シスタス、ベンゾインなどと好相性です。

サイプレス精油の色とチャクラとの関係

サイプレス精油は、主に、喉仏の下にある第5チャクラの青色(もしくは水色)と共鳴しているとされています。

青色は、空や海や水の色で地球を象徴する母性的な受容の色。

第5チャクラは、サンスクリット語でヴィシュッタといい、「浄化」という意味がありますが、

喉を通して自分自身に対して誠実な言葉や真実を語り、整った波長の声を自分に聞かせ、精神性を高め、

わたしたちの一言一言が空気に振動を与えて、絶えず全世界に影響を与えていると教えてくれる精油のひとつです。

サイプレス精油にまつわる注意事項

妊娠中や、乳腺炎、乳がんなど、エストロゲンにより症状が助長される障害をお持ちの方は使用に注意しましょう。

皮膚刺激は少ないですが、稀に皮膚刺激を起こす場合もあります。パッチテストで試してから使用すると安心です。

おわりに

サイプレス精油は、ただただ静かに休みたい、深い休息を取りたいというときに助けになります。精神的に疲れ切ってしまっているときにぜひ活用してみてください。森林浴をしているような気分になれるはずです。

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