【Aroma Library】ゼラニウム精油のおすすめの使い方・効果・効能

JODAN.(ジョダン)のinstagramでもご紹介している精油の種類についてのアロマメモと心理作用を、ブログでもう少し詳しく発信するコーナー第5弾。
植物たちの声に耳を傾ければ、わたしたち人間もその力の素晴らしい効果を十二分に受け取れるようになるはずです。
草、木、花、種…は私たち人間よりもずっとずっと偉大で強い存在。
だから、不安なとき、弱っているとき、疲れているとき、自分らしくいられないときに、助けとなってくれる。
そんな植物たちにもっと親しみを感じて頂けたら嬉しく思います。
第5回目は、ゼラニウム精油についてご紹介いたします。
精油について知って使うのと知らずに使うのとではアロマの効果も違ってくると言われていますので、一歩踏み込んで精油のことを知るきっかけとなれば幸いです。
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イラスト/服部あさ美
【Aroma Library】ゼラニウム精油のおすすめの使い方・効果・効能
ゼラニウム精油の基本情報
精油名:Geranium ゼラニウム、ローズゼラニウム、ゼラニウムブルボン、ゼラニウムエジプト
学名:Pelargonium graveolens
科名:フロウソウ科
抽出部位:葉(または花と葉)
抽出方法:水蒸気蒸留法
産地:
〈ローズゼラニウム〉エジプト、南アフリカ、フランス、中国
〈ゼラニウムブルボン〉レユニオン島
ノート:ミドルノート
ゼラニウムのストーリー
原産地の南アフリカでは何世紀もの間、生活の中で使用されていました。
その後17世紀後半にヨーロッパに紹介され、当時からゼラニウムは庭の植物として人気を博し、玄関先に植え魔除としても使われたりしました。
また、1819年にフランスの化学者レクルーズが最初にゼラニウムの葉を蒸留して以来、香水の大切な成分として、ローズの代用品としてもよく使用されています。
ゼラニウムの植物の特徴
ゼラニウムは鑑賞用のものを含め種類はとても豊富で200種類以上あり、香りも様々。
大きく分けて2つのグループがあり、フロウソウ科フロウソウ属(ゼラニウム属)と、フロウソウ科テンジクアオイ属(ペラルゴニウム属)に分けられますが、
精油をとることができるのは、テンジクアオイ属(ペラルゴニウム属)の方で、高さ1メートルくらいまで成長する多年生の低木。
かわいらしい可憐なピンクの花を咲かせますが、香りがあるのは花ではなく葉の部分です。
種子のかたちが、こうのとりのくちばしに似ているため、学名に、ギリシア語で「こうのとり」を意味するpalargosに由来したPelargonium(ペラルゴニウム)という言葉が付けられました。
薬能形態論などに基づいたゼラニウム精油の特徴
【葉・花系】
16世紀、スイス人医師パラケルススが、「植物の形態が人間の器官や体の部位と似ていたり、特定の生物の特徴を思わせたりするものはその効用を反映していて、それは神が人間に植物の効能を知らせるためのヒントを託している」と唱えました。
植物と人間はまったく違う生き物のようですが、実は似ている部分がたくさんあります。
ゼラニウム精油は花、もしくは花と葉の部分から抽出されます。
花は人間に例えるなら顔にあたる部分。花から抽出される精油は、個性を表現する歓びのエネルギーを持っているとされ、
また、葉は人間で例えると呼吸器と循環器にあたるので、心(肺)を開いて、発芽した芽をどんどん大きくしていく動きのエネルギーを持っているとされています。
花と葉のエッセンシャルオイルであるゼラニウム精油は、これら2つの質を持ち、
わたしという個性を確立するために、生き生きと成長する動きのエネルギーが強く、元気になったり、わくわくしたり、また、女性性を高めるとも言われています。
ゼラニウム精油の心への作用・効果・効能
ローズゼラニウムはバラの香りの中にグリーンも感じるような香りで、ブルボンゼラニウムの方は少し軽いリンゴのような香りを思わせます。
キーワードは「安心」と「バランス」。
抗不安作用があるので、疲れて神経が過敏になっていたり、緊張していたり、過度に落ち込み、不安やうつ症状があるときに、安心させて心を元気にしてくれます。
薔薇を思わせる香りですが、働きすぎて過敏になった神経を鎮める働きがあるので、意外とハードワーカーな男性にも人気です。
神経を鎮め和らげて、穏やかな気持ちで前向きになれるように助けてくれたり、
月経前症候群(PMS)や更年期障害などでホルモンバランスが崩れてしまっているときにも有効です。香りを嗅ぐだけでも月経痛が軽減する人もいます。
アロマストーンやディフューザーを使って芳香浴したり就寝時に香りを感じながら眠れば、ストレスでイライラした心を落ち着かせポジティブになってリラックスできます。
ゼラニウム精油のからだへの作用・効果・効能
ホルモンバランスを整える働きにより、月経痛があるときや更年期の不調を和らげたいときに助けになります。
ホホバオイルなどのキャリアオイルに混ぜて、下腹部に擦り込むと効果的です。月経痛(PMS)予防のために月経開始予定日の数日前から使用してみるのもおすすめです。
また、血液の循環を促しリンパ系も刺激してくれ、解毒やむくみの解消にも効果的なので、
キャリアオイルに混ぜてセルフマッサージをしたり、入浴時に塩やオイルと混ぜてバスソルトやバスオイルとして使えば、一石二鳥です。
関節痛や筋肉痛、肝臓や膵臓を強化したいときにも利用できます。
そのほか、ゼラニウム精油には抗炎症作用があるので、ラベンダー精油やジャーマンカモミール精油などと同様に、小さな傷や火傷、ニキビや吹き出物には、原液で少量塗布すると治りが早くなりますし、
皮膚の皮脂の分泌バランスを整える働きがあり、皮脂分泌が過剰なときは抑え、足りないときには補ってくれるので、あらゆる肌質のスキンケアにもおすすめです。
ゼラニウム精油を入れた化粧水をたっぷり肌に染み込ませてみてください。
乾燥しすぎて湿疹が出てしまうときには、キャリアオイルに混ぜて塗布するのも効果的です。
ゼラニウム精油の暮らしの活用法
ゼラニウム精油は虫除けに効く精油のひとつです。
レモングラスやペパーミント、ユーカリ精油などとブレンドして、蚊除けのスプレーとして利用できます。
夏場は皮膚や、家の網戸などに吹きかけておきましょう。小さなお子様にはできるだけ自然素材でつくる虫除けスプレーがおすすめです。
ゼラニウム精油とブレンド相性の良い精油
柑橘系、花系、樹木系と特に好相性。スパイス系や樹脂系とも合います。香りが強いので、他の精油とブレンドするときはゼラニウム精油の割合を少なめにするとバランスを取りやすいです。
香りが飛びやすい柑橘系と合わせるときは、ゼラニウム1に対して柑橘系3くらいの割合がおすすめです。
ゼラニウム精油の色とチャクラとの関係
ゼラニウム精油は、主に、胸の中央にある第4チャクラの緑色と共鳴しているとされています。
緑色は、愛や調和を表す色。
第4チャクラは、サンスクリット語でアナーハタといい、「ふたつのものが衝突しないで起こる音」「止まることのない」という意味があることから、
じぶんと他者との間に起こる調和のためのエネルギーをくれると考えられており、
また第4チャクラが胸に位置することから、様々な感情を生み出す自分自身のハート(心)に作用するとされています。
無条件の自己愛に目覚めて、ポジティブな感情もマイナスな感情もありのまま味わい、さらに周囲を受け入れるための本当の愛をサポートしてくれる精油のひとつです。
ゼラニウム精油にまつわる注意事項
妊娠中、授乳中の人は使用に注意しましょう。
刺激が強い精油なので、肌が敏感な人は皮膚刺激を起こさないように低濃度で使用してください。
おわりに
ゼラニウム精油は、心と体すべてにおいて、あらゆる乱れを整えてくれる精油です。様々なストレスからくる精神的・肉体的不調に対して、バランスを整えたいときに力を借りてみましょう。
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