精油の種類

【Aroma Library】フランキンセンス精油のおすすめの使い方・効果・効能

JODAN.(ジョダン)instagramでもご紹介している精油の種類についてのアロマメモと心理作用を、ブログでもう少し詳しく発信するコーナー第4弾。

植物たちの声に耳を傾ければ、わたしたち人間もその力の素晴らしい効果を十二分に受け取れるようになるはずです。

草、木、花、種…は私たち人間よりもずっとずっと偉大で強い存在。

だから、不安なとき、弱っているとき、疲れているとき、自分らしくいられないときに、助けとなってくれる。

そんな植物たちにもっと親しみを感じて頂けたら嬉しく思います。

第4回目は、フランキンセンス精油についてご紹介いたします。

精油について知って使うのと知らずに使うのとではアロマの効果も違ってくると言われていますので、一歩踏み込んで精油のことを知るきっかけとなれば幸いです。

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イラスト/服部あさ美

【Aroma Library】フランキンセンス精油のおすすめの使い方・効果・効能

フランキンセンス精油の基本情報

精油名:Flankincense/ Olibanum フランキンセンス(別名:オリバナム、乳香)
学名:Boswellia carterill
科名:カンラン科
抽出部位:樹脂
抽出方法:水蒸気蒸留法
産地:アラビア半島、紅海地域
ノート:ベースノート

フランキンセンスのストーリー

古代の人々は、乳香樹の幹の傷口からとれる樹脂を、ティアードロップスと呼び、「魂の涙」として、フランキンセンスの香りで感情や魂の傷を癒したとされています。

ギリシャ、エジプト、バビロニア、ペルシャ、ヘブライ、ローマそれぞれの古代文明で、宗教儀式用に乳香の樹脂を燃やし「薫香」として祭壇でたかれたり、

日没の頃に寺院でたかれるお香の主原料のひとつとして用いられたり、安息日には欠かさず供物として捧げられたりもしていました。

また、聖書にも多数登場し、キリスト誕生の際に黄金や没薬と共に、乳香を捧げたと記されています。

フランキンセンス(Flankincense)は、中世期フランス語で「純粋」や「自由」を表すfranと、ラテン語で「燻らす」という意味のincensiumを合わせた言葉です。

アラビア半島の一部では、現在も生活の中で活用されていて、お祝い事や宗教儀式に加えて、日々の生活でも、朝は部屋に乳香の香りを薫きしめ、衣服にも香りを移したり、お客様を招くときにはその煙をかけるなどしています。

フランキンセンスの植物の特徴

生息地はアラビア半島南岸などに限られている、高さは3〜7メートルの低木の乳香樹。細い葉を多くつけ、白、もしくは淡い紅色の花を咲かせます。

樹皮に刻み目を入れると、そこから樹液がしみ出て、空気に触れて固まり樹脂となり、その樹脂を削って集められたものから、フランキンセンス精油は抽出されています。

過去には、自然に割れ目ができた木から樹脂を集めていましたが、今では樹脂の生産を促すために、樹皮に計画的に刻み目を入れて採取されています。

薬能形態論などに基づいたフランキンセンス精油の特徴

【樹脂系】

16世紀、スイス人医師パラケルススが、「植物の形態が人間の器官や体の部位と似ていたり、特定の生物の特徴を思わせたりするものはその効用を反映していて、それは神が人間に植物の効能を知らせるためのヒントを託している」と唱えました。

植物と人間はまったく違う生き物のようですが、実は似ている部分がたくさんあります。

フランキンセンス精油は、樹脂から抽出されています。木の樹皮に傷をつけて滲み出てくる樹脂は、傷ついた切り口を保護し守ろうとする働きをするため、

人間の身体に置き換えると、傷ついた肌に対して癒傷作用に優れているとされ、また、皮膚だけでなく、深く傷ついた心や精神的な疲れを癒すエネルギーを持っているとされています。

フランキンセンス精油の心への作用・効果・効能

フランキンセンスのキーワードは「瞑想」「精神の開放」。

清らかな光のような透徹でフレッシュな爽やかさの中に、ほんのりと苦味が染み通るような香りを放ちます。

樟脳に似た印象もありながら、ほのかに柑橘を感じる香りです。

呼吸をスローダウンさせ深くする力があり、ゆっくりとふかく呼吸すれば、まもなく心に平穏さが生まれます。

沈静作用により感情や精神を落ち着かせつつ、集中力を高めて魂を浄化するので、瞑想やヨガにも向いています。

焦りや慌ただしい毎日から一旦自分を切り離して冷静さを取り戻したいときにも。

また、不眠症の人や、ベッドに入るときに考え事や不安が頭を巡って夜眠れないときは、アロマストーンやディフーザーなどで芳香浴したり、

入浴時に使用すると効果的です。

入浴後、就寝前に、キャリアオイルに混ぜてゆっくりと労るようにマッサージするのもとても癒されます。

フランキンセンス精油のからだへの作用・効果・効能

樹脂が傷ついた樹皮を保護するのと同様に、肌の乾燥や肌荒れなどに優れた効果を発揮します。

肌の引き締めや老化肌にもおすすめです。皮膚の再生を促し、ハリを与えて、しわやたるみを予防・回復させる力があります。

化粧水にしたり、クレイパックにしたり。ホホバオイルなどのキャリアオイルに混ぜて、顔や首、手元など、乾燥が気になる部分に少量塗布しマッサージしてみても。

アロマバスには、キャリアオイルでなくはちみつに精油を混ぜると、より一層保湿力が高まりおすすめです。はちみつの場合は精油が分離してしまわないように、まずキャリアオイルかエタノール少量に溶かして入浴剤をつくりましょう。

また、フランキンセンス精油は、呼吸器にも有効なので、咳や気管支炎、喘息を鎮めたいときにも、キャリアオイルに混ぜて胸の上部や喉に擦り込んだり、吸入してみてください。

中世には疫病予防や消毒に使われていた歴史もあるほどに、抗菌作用もあります。

そのほか、筋肉痛や関節痛にも役立つ精油です。

フランキンセンス精油とブレンド相性の良い精油

フランキンセンスは柑橘系、花系、樹脂系、ハーバル系、スパイス系ほとんどすべての精油と好相性でうまく調和します。

香りを長持ちさせる保留材としての役目を果たし、ブレンドを楽しみやすい精油です。

フランキンセンス精油の色とチャクラとの関係

フランキンセンス精油は、主に、頭頂にある第7チャクラの紫色と共鳴しているとされています。

紫色は、天に広がる夜空や宇宙を象徴する色で、

第7チャクラは、サンスクリット語でサハスラーラといい、1000枚の花弁が一斉に開く様子を表す「覚醒」という意味を持つ言葉です。

目の前の現実は自分の内側が外の世界に反映されているだけで、自分の内側から安らぎを感じることができれば

私たちは宇宙の一部として本当にやすらいで自然のままに生きていいと目覚めさせてくれくれる精油のひとつです。

フランキンセンス精油にまつわる注意事項

禁忌事項は特にありません。基本的な注意を守り使用してください。

おわりに

心とからだの気の流れをよくしてくれるフランキンセンス精油。ストレスを溜め込みやすいときには、一旦一呼吸おいて様々な雑音を鎮め、心身を浄化し、自分らしさを開放する手助けになります。

常にアロマの香りに包まれていたいという方のために、JODAN.(ジョダン)では外出時にも香りに癒されるアロマリングやオブジェのようなアロマストーンを販売しています。毎日の生活に植物のパワフルな香りを気軽に取り入れてみてください。いつの間にか自然に皆様の人生がより良い方向に導かれることを祈っております。